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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル51巻4号

2017年04月発行

文献概要

入門講座 「はじめて」への準備(臨床編)・4

はじめての住宅改修—情報入手・自宅訪問・プランニング

著者: 金谷里砂1

所属機関: 1適寿リハビリテーション病院

ページ範囲:P.346 - P.352

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なぜ住宅改修に理学療法士がかかわるのか

 理学療法士は,国際生活機能分類(International Classification of Functioning, Disability and Health:ICF,図1)に基づいて患者さんの生活機能を念頭に置きながら,身体機能障害の改善や動作・ADLの改善と社会参加への支援をしています.また理学療法士は,身体機能が今後改善するのか,悪化するのかを評価より予後予測し,物的環境に対して患者さんがどのように動くかを予測することができます.加えて,転倒・転落などの危険を予測できます.

 このように理学療法士は,未来の生活機能を予測し背景因子へも働きかけることで患者さんのニーズに合った住宅改修の提案と生活環境の調整の提案ができる職種です.患者さんとご家族が住み慣れた場所で“その人らしい”生活を継続できるように,理学療法士として住宅改修にかかわり,役割を果たせるようになってほしいと思います.

参考文献

1)大峯三郎,他:我々が考えてきた生活環境支援—過去から現在,そして未来への提言.理学療法学41:682-689,2014
2)岡村英樹:OT・PT・ケアマネにおくる 建築知識なんかなくても住宅改修を成功させる本.三輪書店,2007
3)金沢善智:福祉住環境整備における理学療法士の役割.理学療法学34:173-176,2005
4)河添竜志郎:理学療法士が知っておくべき環境調整技術.理学療法学38:320-322,2011
5)吉良健司:住環境と住宅改修の基本.訪問リハ3:705-710,2013
6)神戸市ホームページ:神戸市・住宅改修費の支給.http://www.city.kobe.lg.jp/life/support/carenet/kiteiyoushiki/jukai_sinsei.html(2016年12月5日閲覧)
7)蛭間基夫,他:高齢者の居住継続のための住宅改善における理学療法士の役割—墨田区を中心として.住宅総合研究財団研究論文集37:181-192,2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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