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特集 歩行の安全性
歩行の安全性にかかわる地域支援
著者: 竹村仁1 安藤真次1 三重野陽一1
所属機関: 1臼杵市医師会立コスモス病院リハビリテーション部
ページ範囲:P.427 - P.431
文献購入ページに移動平均寿命の延伸とともに,誰もが老いて虚弱な期間を迎えることが普通となった.残された機能を積極的に生かしながら,生活全体の質を高めるために,介護予防,医療介護連携,住まいの整備など地域包括ケアシステムの構築が進められ,地域ケア会議を軸に市民の自立を支援する取り組みが進められている.
日常生活活動(ADL),手段的日常生活活動(instrumental activities of daily living:IADL)において,例えばトイレまでの歩行や,脱水された洗濯物を運ぶ作業として歩行できることは重要である.また,再発予防や疾病管理のために退院後にはウォーキングを勧める場合などはその安全性に配慮する必要もある.急性期・回復期病院退院時には,予後予測をもとに丁寧な自立を支援する情報提供が必要である.本稿では,いかに安全に歩行を移動手段として用いるか,いかに効率よく歩行を運動として継続するか,という視点で退院前訪問での地域支援について述べる.
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