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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル51巻5号

2017年05月発行

文献概要

1ページ講座 障がい者スポーツ

ゴールボール

著者: 加藤瑛美1 菊池拓道2

所属機関: 1横浜市スポーツ医科学センター 2医療法人地の塩会とだ小林医院

ページ範囲:P.436 - P.436

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 ゴールボールは,鈴の入ったボールをお互いに転がしあい(場合によってはバウンドさせ),相手ゴールに入れて得点を争う対戦型競技です.選手は音を頼りに競技するため,プレー中に観客は音を出しての応援ができません.投げる際には決められた範囲の2か所に必ずバウンドさせないといけないという決まりがあり,定められたとき以外は音を出したり,コーチが指示を出すことも禁止されています.選手は条件を平等にするために全員アイシェード(目隠し)を着けてまったく見えない状態でプレーし,アイシェードには許可が出るまで触れることができません.うまくコミュニケーションをとらないと味方の位置さえもわからず,そのなかでフェイクやコンビネーション,移動や速攻などを駆使して相手にコンマ数秒の隙をつくり出し,ゴールを狙います.そのため,瞬発力とパフォーマンスを維持し続ける筋持久力が必要であり,さらに1.25kgものボールを全力で投げ,全身で止めることから全身の総合的な強さも必要となります.海外の選手は非常に身体が大きく,年々強く・弾むボールを投げるように変化してきています.それに耐え得る身体づくり,高度な戦略が今後の課題となってきます.

 外傷時の応急処置やテーピング,練習後のケア,大会や合宿での体調管理やコンディショニング,その時期のチーム方針にあわせたメニューづくりなど,理学療法士としてゴールボールのチームにかかわれることはたくさんあります.特に専門的な知識を生かしてプレーを観察することにより傷害を未然に防ぐことも,重要な役割となります.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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