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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル51巻6号

2017年06月発行

文献概要

特集 理学療法士のはたらき方

自己実現と理学療法士

著者: 永冨史子1

所属機関: 1川崎医科大学総合医療センター

ページ範囲:P.485 - P.490

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はじめに

 私たちにとって理学療法士は職業であり,理学療法にかかわる何らかの活動を仕事として生活している.「はたらくこと」は,個人や家族の食い扶持を稼ぐ手段である.それは理学療法士だけでなく,はたらく人すべてにあてはまる.

 「自己実現」は,人間欲求の最高段階と位置づけられている1).ゆえに崇高で,ポジティブな印象がある.逆に,立ち止まり,悩んだり,何か困難な課題を抱えている状況は,自己実現にはほど遠いイメージがある.常に前向きにがんばらなければ,自己実現とは言えないのだろうか? 欲求としての自己実現と理学療法,そして理学療法士としてはたらくことがどのように結びつくのか,考えてみたい.

参考文献

1)A. H. マズロー(著),小口忠彦(訳):人間性の心理学—モチベーションとパーソナリティ.pp55-90,pp221-272,産能大学出版部,1987
2)エーリッヒ・フロム(著),加藤正明,他(訳):正気の社会.pp177-232,社会思想社,1958
3)堀 薫夫,他(編):生涯学習と自己実現.pp94-101,放送大学教育振興会,2006
4)Feltham C,他(著),北原歌子(監訳):カウンセリング辞典.ブレーン出版,2000
5)上田吉一:自己実現の達成.pp91-108,pp121-128,大日本図書,1994
6)永冨史子:哲学—理学療法の現場は哲学である.PTジャーナル42:1074-1076,2008
7)権田絵里:直立二足歩行と腰痛症—抗重力姿勢の影響.PTジャーナル41:99-105,2007
8)島 泰三:親指はなぜ太いのか—直立二足歩行の起源に迫る.中央公論新社,2003
9)日野原重明:老いに成熟する.春秋社,1997
10)奥野英子:社会リハビリテーションの概念と方法.リハ研26:2-7,1996
11)安藤徳彦:リハビリテーション序説.医学書院,2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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