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特集 理学療法士のはたらき方
女性理学療法士の職場環境と課題
著者: 岩﨑裕子1
所属機関: 1YMCA米子医療福祉専門学校理学療法士科
ページ範囲:P.499 - P.505
文献購入ページに移動日本の理学療法士は,以前は男性が多く,女性は圧倒的に少なかった.しかし,次第に女性の割合が大きくなり始め,現在は男性6:女性4となっている1).よって,職場における女性の比率も高くなってきていることが推測できるが,男性に比べ,女性は結婚,出産・育児,介護などのライフイベントにより,望むと望まざるとにかかわらず,職場環境によっては,働き方を変えなくてはならないことが多い.それは現代社会のように核家族が一般的であり,親・親戚などのサポートがない方が多い状況では,女性にとって,より深刻な問題となる.
一方,職場の視点では,性別に関係なくよい人材(財)を雇用したいと考えているが,女性にはライフイベントに伴う時短勤務,休職(産前産後休業,育児休業),退職などがいつ起きるかわからないため,それによる影響を考えざるを得ない.職場としては現実に職場を管理・運営していかなくてはならないため,女性の雇用を躊躇したり,敬遠したりすることが生じているとも推察される.このような状況のなかで,女性理学療法士が活躍し,働き続けていくためにはどのようなことが必要か,働く個人と職場の視点から,産業・組織心理学の知見を引用しながら,以下に述べる.
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