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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル51巻7号

2017年07月発行

文献概要

入門講座 「はじめて」への準備(臨床研究編)・1【新連載】

臨床での疑問を研究の視点で整理しよう

著者: 甲田宗嗣1

所属機関: 1広島都市学園大学健康科学部リハビリテーション学科

ページ範囲:P.619 - P.625

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はじめに

 いざ臨床研究を行おうとしても,何から手をつけてよいのかわからない読者も多いのではないだろうか.そして,理学療法に関連した患者情報が蓄積されたデータベースをにらみながら「何か学会発表できないか」と思案して,とりあえず統計ソフトで処理してp<0.05の項目を探してみるというようなことはないだろうか.恥ずかしながら筆者はこのような経験が幾度となくある.

 研究デザインや統計処理の考え方は日進月歩であるが,ここ数年で,臨床研究に関する成書や論文が増え,優れた臨床研究デザインをつくるためのコツに触れる機会が増えた印象がある.そこで本稿では,自戒の念を込め,理学療法の日常診療でみられるような疑問を例示しながら,漠然としたクリニカル・クエスチョンを明確なリサーチ・クエスチョンに整理する過程を解説する.

参考文献

1)松村真司(著),福原俊一(監修):概念モデルをつくる.pp54-60,特定非営利活動法人健康医療評価研究機構,2013
2)操 華子:研究デザイン:どのデザインを選ぶかは,研究者次第? いえいえ,リサーチクエスチョン次第! 環境感染誌29:2-11,2014
3)Straus A, et al(著),南 裕子(監訳):質的研究の基礎—グラウンデッド・セオリーの技法と手順.医学書院,pp1-29,1999
4)西城卓也:教育実践への情熱を基にした,冷静なリサーチクエスチョンの生成.医学教育45:331-337,2014
5)高橋 理:プロとしての臨床研究 方法論 量的研究と質的研究.日内学誌99:222-229,2010
6)神田英一郎:リサーチクエスチョンと研究デザイン.関節外科33:94-98,2014
7)福原俊一:臨床研究の道標-7つのステップで学ぶ研究デザイン.pp137-165,特定非営利活動法人健康医療評価研究機構,2013
8)福原俊一:リサーチ・クエスチョンの作り方,第3版.pp62-82,特定非営利活動法人健康医療評価研究機構,2015

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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