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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル51巻8号

2017年08月発行

文献概要

1ページ講座 理学療法関連用語〜正しい意味がわかりますか?

脳浮腫

著者: 卜部貴夫1

所属機関: 1順天堂大学医学部附属浦安病院脳神経内科

ページ範囲:P.693 - P.693

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■概念および病態

 脳浮腫とは,さまざまな原因により脳実質の細胞外腔や細胞内に水分が異常に貯留し,脳の容積が増大した状態である.高度な脳浮腫では頭蓋内圧の亢進により,容量が限られている頭蓋内では脳が裂孔から脱出する脳ヘルニアを来し,重篤な脳損傷が生じることがある.

 病態は,発症機序により血管原性浮腫と細胞障害性浮腫の2つに分けられる.血管原性浮腫は,血液脳関門の破綻により血管透過性が亢進し血漿成分が細胞外腔へ漏出し貯留することで生じる.細胞障害性浮腫は,細胞の代謝障害により細胞膜でのイオンの移動が障害され,細胞内へナトリウムイオンと水が流入し水分貯留により生じる.

参考文献

1)調 輝男:臨床神経病理,改訂2版.pp37-40,金芳堂,1988

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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