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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル51巻9号

2017年09月発行

文献概要

1ページ講座 理学療法関連用語〜正しい意味がわかりますか?

Subjective visual vertical

著者: 西村由香1

所属機関: 1北海道文教大学人間科学部理学療法学科

ページ範囲:P.789 - P.789

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■用語の定義・概念

 Subjective visual vertical(SVV)は,前庭機能および重力の認知方向を示す指標の一つであり,空間認知,姿勢障害の評価にも用いられる.自覚的視性垂直位と訳されることが多い.暗室もしくは視覚的手がかりをなくした環境下で,前額面上を回転する光る棒などの視標を垂直位に決定し,重力線からのずれをみることで観察できる.他の耳石器機能の検査と比較して,テント上病変の前庭機能・重力認知を検査できる反面,検査上,あらゆる認知過程,結果の表出過程を含む.

 SVV検査の結果は,対象者が決定した位置の重力線からのずれを誤差角度と偏位方向で表す.対象者からみて,時計回り(+)・反時計回り(−)の誤差偏位方向の記録が慣例的ではあるが,右・左の表記や,一側性病変の場合には病巣側に対して同側・反対側と示すことも多い.複数回の平均値が±2°あるいは±2.5°を超える場合に異常と判定することが多い.

参考文献

1)Dieterich M BT:Wallenberg's syndrome:lateropulsion, cyclorotation, and subjective visual vertical in thirty-six patients. Ann Neurol 31:399-408, 1992
2)Baier B, et al:A pathway in the brainstem for roll-tilt of the subjective visual vertical:evidence from a lesion-behavior mapping study. J Neurosci 32:14854-14858, 2012
3)Zwergal A, et al:An ipsilateral vestibulothalamic tract adjacent to the medial lemniscus in humans. Brain 131:2928-2935, 2008
4)Bonan IV, et al:Subjective visual vertical perception relates to balance in acute stroke. Arch Phys Med Rehabil 87:642-646, 2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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