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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル51巻9号

2017年09月発行

文献概要

臨床実習サブノート 歩行のみかた・6

被殻出血および視床出血

著者: 増田知子1

所属機関: 1千里リハビリテーション病院

ページ範囲:P.808 - P.814

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はじめに

 理学療法士を志す皆さんが,脳出血の症状としてまず思い浮かべるのは運動麻痺でしょう.脳卒中,すなわち脳出血,くも膜下出血,脳動静脈奇形に伴う頭蓋内出血,脳梗塞などを発症した場合,いずれも運動麻痺を生じる可能性があります.運動麻痺が歩行に与える影響は非常に大きく,それゆえに脳卒中者の歩行=いわゆる「片麻痺歩行」として,典型的・画一的に解釈される危険性があります.

 脳ではそれぞれの役割を持つ神経回路が適切に機能することによって,システムとして協調的に働いています.脳卒中者の歩行評価には,対象者の歩行という運動を物理的に的確に捉え,現象に画像所見やその他の臨床所見を合わせて,脳のシステムと関連づけて理解することが必要となります.

 本稿では,脳卒中のなかでも臨床において遭遇する頻度の高い被殻出血および視床出血の患者の歩行のみかたについて提案したいと思います.

参考文献

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3)FitzGerald MJT,他(著).井出千束,他(訳):カラー 臨床神経解剖学—機能的アプローチ.pp265-273,西村書店,2008
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2)渡辺雅彦:解剖生理学の知識.原 寛美,他(編):脳卒中理学療法の理論と技術,改訂第2版.pp2-92,メジカルビュー社,2016
3)山本澄子,他:ボディダイナミクス入門—片麻痺者の歩行と短下肢装具.pp64-79,医歯薬出版,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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