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特集 低栄養/摂食嚥下機能障害と理学療法
低栄養/摂食嚥下機能障害を有する小児患者の理学療法
著者: 廣田とも子1
所属機関: 1地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立こども医療センター発達支援部理学療法室
ページ範囲:P.139 - P.145
文献購入ページに移動はじめに
近年,障害者や高齢者の理学療法対象者に低栄養が認められると,機能の改善やADL,QOLの向上が得られにくいことが明らかになってきている.また適切な栄養状態がリハビリテーションの効果の向上に影響するという報告も増えてきている.小児においても,栄養は成長発達や機能の改善,QOLに大きく影響する.
本稿では小児の栄養評価について列挙し,低栄養になりやすい摂食・嚥下の問題を有する小児の特徴について述べ,理学療法士の役割を考えたい.
近年,障害者や高齢者の理学療法対象者に低栄養が認められると,機能の改善やADL,QOLの向上が得られにくいことが明らかになってきている.また適切な栄養状態がリハビリテーションの効果の向上に影響するという報告も増えてきている.小児においても,栄養は成長発達や機能の改善,QOLに大きく影響する.
本稿では小児の栄養評価について列挙し,低栄養になりやすい摂食・嚥下の問題を有する小児の特徴について述べ,理学療法士の役割を考えたい.
参考文献
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