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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル52巻5号

2018年05月発行

文献概要

特集 視床出血と理学療法

視床と周辺の機能解剖

著者: 吉尾雅春1

所属機関: 1千里リハビリテーション病院

ページ範囲:P.389 - P.396

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はじめに

 視床(thalamus)はその解剖学的位置から若い女性の寝室や新婚の寝床という意味をもつギリシア語に由来している.もともと視ることにかかわる言語であるopticusが付いて視床と翻訳されたものであるが,視床の機能が明らかになり,英語ではthalamusのみの表現になっている.

 視床は脳幹と終脳との間に位置する間脳の中心的存在で,身体の内外から大脳皮質に伝えられる情報の中継核であり,また基底核ネットワークや小脳ネットワークの一部をなす神経核の集合体である.それらを結ぶ神経線維以外にも,視床の外側に位置する内包後脚および内包膝を下降する線維は視床出血により損傷される可能性がある.つまり,視床出血という診断には複雑多岐な障害を含んでいることになる.

 本稿では視床の機能解剖をはじめ,視床出血患者の理学療法に重要と思われる情報をできる限り簡潔に紹介し,各論の理解の一助とする.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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