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講座 発達障害・3
発達障害のソーシャルスキルトレーニング
著者: 五十嵐一枝1
所属機関: 1白百合女子大学人間総合学部発達心理学科
ページ範囲:P.861 - P.867
文献購入ページに移動注意欠如・多動性障害(attention deficit/hyperactivity disorder:AD/HD),自閉症スペクトラム障害(autism spectrum disorder:ASD),限局性学習障害(specific learning disorder:SLD),発達性協調運動障害(developmental coordination disorder:DCD)など,知的遅れを伴わない発達障害(以下,発達障害)の本質的問題はそれぞれ異なる.しかし,いずれの障害も,行動や認知発達上のアンバランスや困難があり,しかも知的遅れがないことによりそのアンバランスや困難が周囲から理解されにくいという点で共通している.
特に,知的レベルが高いほど周囲の理解を得にくく,本人自身も高い能力をもっているにもかかわらず自分の困難さの本質がよくわかっていないことから日常生活での悩みも深まる.このような発達障害では,幼少期から年齢に見合った障害の自覚を促しつつ,行動や認知のアンバランスや困難に対処する方法を見出すよう支援していく必要がある.
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