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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル53巻1号

2019年01月発行

文献概要

とびら

コミュニケーション

著者: 三宅わか子1

所属機関: 1星城大学リハビリテーション学院

ページ範囲:P.7 - P.7

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 筆者の勤務地は理学療法士養成校である.臨床実習で意思疎通がうまくいかず苦労する学生が少なくない.人間は感情豊かで行動的であり,人との心地よい関係が笑顔と意欲を生み,次の行動へとつながっていく.しかし時として,自分の意に沿わない相手の反応に不満を抱くことがあるが,その原因はコミュニケーションの不足と考えている.コミュニケーションとは社会生活を営む人との間に行われる知覚・感情・思考の伝達であり,相手と良好な関係を築くための双方向の意思疎通のプロセスである.

 私たちは生まれた直後から人との関係性を築きながら日常生活を送っている.乳児期は泣き声,表情,身振り手振り,喃語などの非言語コミュニケーションを使い,自分の意思を相手に伝え欲求を満たしていく.親をはじめ周囲の人たちは,この非言語コミュニケーションから送られるサインを五感を通して感情や意思として受け取り,欲求に合った行動を返している.そして成長とともに言語コミュニケーションを獲得すると,言葉や文字中心のやりとりになるが,言語の果たす役割は10%程度であり,残りは非言語によるものである.つまり,意思疎通には非言語による情報が大きな役割を果たしていると考えられる.とすれば,生活のなかに非言語コミュニケーションを取り入れ,意識して使うことの意義は大きい.「立ち振る舞いは目から入る言葉,目は口ほどに物を言う」.いずれも人の喜怒哀楽の感情がそのままの態度として表れ,相手の意図がわかるということである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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