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特集 今と将来を見据えた小児整形外科理学療法
脳性麻痺児に対する整形外科的治療と理学療法
著者: 與儀清武1 金城健2 比屋根直美3
所属機関: 1沖縄県立中部病院リハビリテーション室 2沖縄県立南部医療センター・こども医療センター小児整形外科 3沖縄中部療育医療センターリハビリテーション課
ページ範囲:P.1063 - P.1069
文献購入ページに移動脳性麻痺(cerebral palsy:CP)は筋緊張のタイプや運動麻痺の程度が症例によって異なり多様な臨床像を呈する.異常筋緊張は痙縮,ジストニア,アテトーゼ,失調などのタイプに分類され,重症度が高くなるほど異常筋緊張のタイプが混合していることが多い.運動能力は粗大運動能力分類システム(gross motor function classification system:GMFCS)レベルで分類される.痙縮やジストニアは随意性の低下や筋短縮の要因となり,姿勢保持や協調運動,バランスなどに影響する.成長とともに二次障害として関節拘縮や関節変形が起こることも少なくない.成人まで理学療法を継続することも多く,理学療法を進めるうえで筋緊張をコントロールするアプローチは難しく重要な課題である.脳性麻痺リハビリテーションガイドライン1)でも痙縮治療が勧められているように,痙縮治療後は理学療法を行ううえでたいへん有利であると実感している.CP児に対する介入的治療は重症度に応じて適応と組み合わせを考え,ゴールを見据えて計画することが重要である.
沖縄県では外科的治療と早期リハビリテーションを県立病院が担当し,退院後のリハビリテーションを地域の療育センターが担当している.本稿では,チームで取り組んでいる合同カンファレンス,CPに対する外科的治療と理学療法について詳述し症例を提示する.
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