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文献概要
特集 今と将来を見据えた小児整形外科理学療法
側彎症の治療と理学療法
著者: 米原久美子1
所属機関: 1国家公務員共済組合連合会名城病院リハビリテーション部
ページ範囲:P.1085 - P.1091
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脊柱側彎症とは,前額面で脊柱が側方へ彎曲した状態と定義され,機能性側彎と構築性側彎に区別される.前者は痛みや姿勢など何らかの原因がある一時的な側彎状態であり,通常は回旋変形を伴わない.後者は脊柱の捻れや椎骨自体の形状変化などを伴うものである.脊柱側彎症全体の70〜80%を占めるのが特発性側彎症であり,発症年齢により乳幼児期側彎症,若年性側彎症,思春期側彎症に分類される1).そのなかでも,思春期に発症する思春期特発性側彎症は臨床上最も多くみられる構築性側彎症である2).そのほか,椎体の奇形を伴う先天性側彎症や,神経・筋性側彎症,神経線維腫症やマルファン症候群などに伴う原因疾患のある症候群性側彎症がある.
脊柱側彎症とは,前額面で脊柱が側方へ彎曲した状態と定義され,機能性側彎と構築性側彎に区別される.前者は痛みや姿勢など何らかの原因がある一時的な側彎状態であり,通常は回旋変形を伴わない.後者は脊柱の捻れや椎骨自体の形状変化などを伴うものである.脊柱側彎症全体の70〜80%を占めるのが特発性側彎症であり,発症年齢により乳幼児期側彎症,若年性側彎症,思春期側彎症に分類される1).そのなかでも,思春期に発症する思春期特発性側彎症は臨床上最も多くみられる構築性側彎症である2).そのほか,椎体の奇形を伴う先天性側彎症や,神経・筋性側彎症,神経線維腫症やマルファン症候群などに伴う原因疾患のある症候群性側彎症がある.
参考文献
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