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特集 こころの問題と理学療法
こころの問題を支える理学療法の会話と取り組み
著者: 矢口拓宇12
所属機関: 1東京ほくと医療生活協同組合王子訪問看護ステーション 2一般社団法人日本エンカレッジ・リハビリテーション協会
ページ範囲:P.259 - P.264
文献購入ページに移動「あの患者さんって,障害受容ができてないからダメなんですよね」と,若手の理学療法士は投げやりに発言した.何気なく発したひと言だったのだろうが,私は大きなショックを受けたことを覚えている.障害を受け入れることは並大抵のことではない.患者の心の葛藤に寄り添いながら進めていくのが,理学療法ではないだろうか? 上記の発言は“こころを支える”ことを放棄しているように感じてならなかったのである.理学療法士を取り巻く環境は“こころ”を支えるための考え方や会話の技能を学ぶ場が少ないのではないかと気づいた.拙著1)を刊行したのはそんな背景があってのことである.本稿では,理学療法の臨床現場におけるこころの問題を支える会話について事例を交えながら解説する.
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