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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル53巻4号

2019年04月発行

文献概要

書評

—坂井建雄(監修)/町田志樹(著)—「—PT・OTビジュアルテキスト専門基礎—解剖学」 フリーアクセス

著者: 工藤慎太郎1

所属機関: 1森ノ宮医療大学保健医療学部

ページ範囲:P.385 - P.385

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 理学療法学科に入学して最初に出会う関門は,解剖学,生理学に基づく運動の解釈であろう.この関門をしっかりと実力でくぐり抜けたセラピストと,何とか?くぐり抜けてきたセラピストは,臨床で病態の解釈という大きな壁に挑む.しかし,この壁は学生時代のテストや国家試験のように解答を覚えたり,参考書をみたら常に解答が明示されているわけではない.臨床で病態を解釈して,闘うためには,解剖学や生理学の知識が不足していることに気づく.

 著者は日本全国を飛び回りセラピストのための解剖学の再教育にモチベーションをもっている根っからの教育者である.セラピストになって解剖学研究に身を置くと,どうしても研究や臨床が楽しくなる.患者を救う方法を伝えたいが,学生時代に教わった内容くらいは自分で勉強し直すべきと考えてしまう.しかし,解剖学の成書の多くは図が多くあるものの,解説の少ないものが多い.また,セラピスト向けの解剖学書と言われると,全体を薄くして,簡素にした感じのものが目につく.そんな解剖学書をみているだけではなかなか理解しきれない基礎的な部分から話をしているのが著者の主宰する講習会『いまさら聞けない解剖学』なのだろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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