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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル53巻5号

2019年05月発行

文献概要

報告

理学療法の臨床実習における効果的なチーム医療・多職種連携教育の検討—理学療法学生に対するフォーカスグループインタビューの結果から

著者: 木曽貴紀1 沖田一彦2 吉川ひろみ2 長谷川正哉2

所属機関: 1医療法人永元会はしもとじんクリニック 2県立広島大学保健福祉学部

ページ範囲:P.523 - P.529

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要旨 【目的】臨床実習における理学療法学生のチーム医療・多職種連携の経験を質的研究の手法で分析し,臨床実習における効果的な多職種連携教育の方法を検討することである.【対象と方法】対象は大学の理学療法学科4年生17名であった.対象者を4グループに分け,フォーカス・グループ・インタビューを実施した.【結果】修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いて分析した結果,<臨床実習で学んだチーム医療の実際>,<病期/施設/病棟/個人によって異なるチーム医療の特異性と重要性>,<チーム医療にとって大切なもの>,<チーム医療の学習方法>などのカテゴリーが形成された.【考察】チーム医療にかかわる学内教育と臨床教育には類似点と相違点があり,それぞれに教育の守備範囲が存在することがわかった.特に,インフォーマルな交流や会合は臨床実習特有の学習手段だと考えられた.

参考文献

1)水間正澄:多職種連携への期待—リハ医療の質の向上のために.J Clin Rehabil 2013;22:462-465
2)大塚眞理子,他:IPW/IPEの理念とその姿.埼玉県立大学(編):IPWを学ぶ—利用者中心の保健医療福祉連携.pp12-25.中央法規出版,2009
3)原 和彦:連携教育の実践と課題—理学療法学領域から.PTジャーナル2009;43:1043-1051
4)木下康仁:グラウンデッド・セオリー・アプローチの実践—質的研究への誘い.弘文堂,2003
5)細田満和子:「チーム医療」とは何か—医療とケアに生かす社会学からのアプローチ.日本看護協会出版会,pp138-146,2012
6)宮崎 仁,他:白衣のポケットの中—医師のプロフェッショナリズムを考える.医学書院,pp207-208,2009
7)島谷康司,他:臨床現場の理学療法士のプロフェッショナリズムに関する一考察—学生の結果との比較を通して.理療の臨研2016;25:37-41

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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