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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル53巻6号

2019年06月発行

文献概要

臨床のコツ・私の裏ワザ

後頭下筋群を段階的に触診するためのコツ

著者: 上田泰久1

所属機関: 1文京学院大学保健医療技術学部理学療法学科

ページ範囲:P.588 - P.589

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後頸部の筋の走行

 後頸部には,浅背筋である僧帽筋下行部(後頭骨;第1-7頸椎の棘突起〜鎖骨外側3分の1に付着)が走行します.僧帽筋下行部と胸鎖乳突筋(後頭骨の上項線;側頭骨の乳様突起〜胸骨頭は胸骨柄,鎖骨頭は鎖骨内側3分の1に付着)の間には,深背筋である頭半棘筋(上位6胸椎横突起;下位3-4頸椎の関節突起〜後頭骨の上項線と下項線の間に付着)と頭板状筋(下位5頸椎の項靱帯;上位2-3胸椎棘突起〜側頭骨の乳様突起・後頭骨の上項線外側部に付着)が走行します.後頭下筋群は僧帽筋下行部・頭半棘筋あるいは頭板状筋のさらに深層を走行します.この後頭下筋群の筋緊張が亢進すると,大後頭神経が絞扼されて頭痛を引き起こすことがあります.そのため後頭下筋群の筋緊張について,段階的に触診して評価できることが重要です.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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