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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル53巻6号

2019年06月発行

文献概要

臨床実習サブノート 「日常生活活動」をみる・2

食事

著者: 大場みゆき1

所属機関: 1中通総合病院リハビリテーション部

ページ範囲:P.614 - P.621

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はじめに

 日常生活における食事は,生命を維持するために不可欠であり,生活の質を高めるうえでも重要な活動です.臨床では,脳血管疾患,がん,高齢者の廃用症候群など幅広い疾患を有する患者の食事場面に対応することが求められます.また摂食機能障害のある患者は摂食・嚥下だけにとどまらず,他の障害を併せ持ち,症状も多岐にわたることが少なくありません.

 食事に対するリハビリテーションの目標は,自分の手で,安全に,おいしく食べることです.その目標を達成するために,理学療法士は,主に上肢を使うための体幹の安定性,摂食・嚥下運動に必要な頸部・体幹の安定性,全身持久性など,身体的側面でかかわります.食事は運動機能面だけでなく,食形態,食事環境,食具,自助具など多様に検討する必要があり,さまざまな職種との連携・協働が求められます1)

参考文献

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24)神津 玲,他:脳血管障害患者の急性期における摂食・嚥下障害に対する援助—理学療法士の立場から.日摂食嚥下リハ会誌2005;9:103
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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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