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書評
—沖田 実・松原貴子(著)—「ペインリハビリテーション入門」 フリーアクセス
著者: 諸橋勇1
所属機関: 1いわてリハビリテーションセンター機能回復療法部
ページ範囲:P.705 - P.705
文献購入ページに移動この「ペインリハビリテーション」はその内容が充実し,詳細な脳機能や組織学などにも言及しており,読み応えのあるかなり専門的な内容になっていました.そのため,初学者や経験の浅い理学療法士には基礎知識がないと十分に読みこなし,臨床へ応用できるまでには時間を要することが考えられます.そこで満を持して前書をよりわかりやすく,さらに臨床で使う多くの評価指標を付録で提示し,臨床で使いやすいように本書「ペインリハビリテーション入門」が発刊する運びになったと推察します.本書の内容はChapter1「痛みの理解」では痛みの定義,神経生理学,発生のメカニズムが,Chapter2「痛みの評価」として考え方,感覚評価,身体機能・活動評価,情動・認知評価,社会的・QOL評価に関して述べられています.Chapter3「痛みのマネジメント」では急性痛,慢性疼痛に対する具体的なリハビリテーションの要点について述べられています.また,文中の重要な専門用語には下線が引かれ,末尾で用語解説をしていること,用いられている図も大きく見やすいことが特徴として挙げられます.
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