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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル53巻7号

2019年07月発行

文献概要

臨床のコツ・私の裏ワザ

後頭下筋群に対する運動療法を実施するためのコツ

著者: 上田泰久1

所属機関: 1文京学院大学保健医療技術学部理学療法学科

ページ範囲:P.706 - P.707

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後頸部の構造

 後頭下筋群は後頸部の上位頸椎に限局した片側4つの筋肉(大後頭直筋,小後頭直筋,上頭斜筋,下頭斜筋)で,両側で8つの筋肉から構成されます.この後頭下筋群は,僧帽筋・頭半棘筋あるいは頭板状筋の下を走行します.実際に後頭下筋群(ここでは下頭斜筋)を観察するために超音波画像診断装置を用いて図1aのようにプローブを置くと,図1bのような筋の3層構造が描出されます.

 頭痛・頸部痛を有する症例では,頭半棘筋と後頭下筋群の間で滑走障害を引き起こしていることが多く,この滑走障害を改善するために整形外科医による超音波ガイド下の注射などが行われています1).そのため整形外科医と連携することの多い理学療法士は,滑走障害の改善および再発予防のために適切な運動療法を実施する必要があります.

参考文献

1)木村裕明,他(編):解剖・動作・エコーで導くFasciaリリースの基本と臨床—筋膜リリースからFasciaリリースへ[Web動画付き].文光堂,2017

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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