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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル53巻8号

2019年08月発行

文献概要

入門講座 困難への対応—経験者に学ぶ・4

意欲の低下にどう向き合うか? 心理・精神症状由来編—気分のムラ・易怒性/固執・拒否/身体障害に起因するうつ症状

著者: 近藤祥平1 西尾幸敏2 永冨史子3

所属機関: 1医療法人社団三喜会鶴巻温泉病院リハビリテーション部 2介護老人保健施設葵の園・広島空港 3川崎医科大学総合医療センターリハビリテーションセンター

ページ範囲:P.817 - P.823

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はじめに

 入院生活にはさまざまな心的ストレスが伴う.安斎ら1)は,病気や入院に伴う不安に起因して,気分の変化や攻撃性の増大などのパーソナリティの変化が生じると述べている.

 臨床場面において,気分のムラや攻撃的な態度を表す患者に接することは稀ではない.若手理学療法士がこのような患者への対応に悩み,理学療法がうまく進まない原因を患者のやる気や態度に求めたり,患者の機嫌や言動に配慮するあまり,十分な理学療法を実施することが困難となっていたりする状況を目にすることが,少なからずある.

 このような事態が長く続くと,効果的な理学療法を十分に提供できなくなり,患者にとって不利益をもたらすばかりでなく,理学療法士自身も疲弊してしまう.したがって,気分のムラや易怒性を示す患者に対する適切な対応技術が,理学療法士には求められる.

 本稿では,気分のムラや易怒性を示す事例への対応法について,筆者の経験をもとに紹介する.

参考文献

1)安斎哲郎,他(著):臨床場面における心理学.pp86-97,医学書院,1981
2)山﨑裕司,他(編):リハビリテーション効果を最大限に引き出すコツ—応用行動分析で運動療法とADL訓練は変わる,第2版.三輪書店,2012
1)森 俊夫,黒沢幸子(著):<森・黒沢のワークショップで学ぶ>解決志向ブリーフセラピー.ほんの森出版,2002
2)西尾幸敏(著):PT・OTが現場ですぐに使える リハビリのコミュ力.金原出版,2017

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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