文献詳細
文献概要
特集 急性期理学療法の今—育成・働き方・連携・エビデンス
—エディトリアル—急性期病院で働く理学療法士のミニマムスタンダード
著者: 高橋哲也12 森沢知之1 北原エリ子2 藤原俊之2
所属機関: 1順天堂大学保健医療学部 2順天堂大学医学部附属順天堂医院リハビリテーション室
ページ範囲:P.10 - P.20
文献購入ページに移動理学療法士のミニマムスタンダード(最低水準)の1つは,「国家試験に合格すること」である.しかし,国家試験に合格したからといって,急性期,回復期,生活期のどの職場でも資格取得後すぐに問題なく働けるわけではない.患者に直接触れることも少なく,一人の症例すらも責任をもって担当することのない実習で,ケースレポートを書いたり,ケース発表をせず養成期間を終えた者が,多職種からなる急性期病院のチームですぐ機能するとは到底思えない.
日本には,「〜世代」といわれるユニークな分類がある.1965〜1970年の間に生まれた筆者らは,いわゆるバブル世代と言われる.われわれの世代は,いわゆる団塊の世代やしらけ世代の先輩たちから「新人類」と呼ばれ,「今どきの若者は……」と揶揄されたことであろう.しかし,その団塊の世代の人たちも,かつては「戦争を知らない子供たち」として,戦中派から軟弱呼ばわりされていたと聞く.筆者ら「新人類」からすれば,バブル崩壊後の氷河期世代やゆとり世代を「草食系男子」や「さとり世代」などとも呼び,「今どきの若者は……」との感覚をもたなかったと言えば嘘になるであろう.
参考文献
掲載誌情報