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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル54巻10号

2020年10月発行

文献概要

Close-up 理学療法士が「死」に向き合うということ

理学療法士が「死」に向き合うということ—一般病棟で行うがん患者への緩和的リハビリテーションアプローチ/在宅において必要な装備

著者: 上野千沙1 三村健2

所属機関: 1市立三次中央病院リハビリテーション科 2ケアライフ訪問看護リハビリステーション

ページ範囲:P.1198 - P.1201

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緩和期のリハビリテーション

 当院は広島県北部にある地域がん診療拠点病院だが緩和ケア病棟はなく,地理的にも緩和ケア病棟のある病院まで1時間はかかるため,一般病棟で看取りを行うケースが多い.

 がん患者では死亡前2〜3か月まではある程度問題なく日常生活を送ることができるが,1〜2か月前になると急激にADLが低下していく1).予後が月単位になると急激にADLが下がり始め,腫瘍の増大により呼吸困難や嘔気・腹水による腹満感などの症状に加え,痛みが最も多くみられる2).緩和期にリハビリテーションが導入されるケースでは,痛みなどで動くことが難しくなってきた上記のタイミングが多い.

参考文献

1)森田達也,他:死亡直前と看取りのエビデンス.pp2-21,医学書院,2015
2)田中桂子:終末期癌患者の特徴と患者・家族へのケアの実際.辻 哲也,他(編):癌のリハビリテーション.pp523-530,金原出版,2006
3)余宮きのみ:よい質問から広がる緩和ケア.pp227-233,南江堂,2017
4)立松典篤:緩和ケアにおける理学療法.井上順一朗,他(編):がんの理学療法.pp207-216,三輪書店,2017
5)臂 美穂:患者が動ける時期の家族ケア.島崎寛将,他(編):緩和ケアが主体となる時期のがんリハビリテーション.pp192-200,中山書店,2013
6)臂 美穂:よりよい看取りを支えるためのチームアプローチ—緩和ケア病棟の現場から.OTジャーナル2020;54:214-220
1)斎藤清二:改訂版 医療におけるナラティブとエビデンス—対立から調和へ.p3,遠見書房,2016

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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