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連載 甃のうへ・第76回
成長につながる3つの経験
著者: 太田珠代1
所属機関: 1出雲医療看護専門学校
ページ範囲:P.1202 - P.1202
文献購入ページに移動 現在,私は理学療法士を育成する教育の場で働いています.学生には理学療法士について強く志をもつよう指導し,社会に輩出していますが,私が理学療法士をめざしていた頃は,職業理解をしないまま養成校へ入学しました.理学療法士となった後,私は理学療法士として「責任感をもつ」,「相手の気持ちを考える」,「チームの大切さ」の3つの経験を通じて学ぶことができました.
1つ目は責任感についてです.臨床現場では小児施設に勤務していました.私は勤務当初,誰に対しても自信のなさから話の冒頭に「たぶん」という言葉をつけており,表現を曖昧にしていました.ある日,施設の子供から「綺麗に歩けるようになりたい,生まれつき障がいをもっているから何が正しいのかわからない」と言われました.私はそれまで仕事について深く考えておらず,その場しのぎの曖昧な表現を使っていましたが,担当する子供は私を頼っていると感じ,全力で向かい合っていないと痛感しました.それ以来,「たぶん」というような曖昧な表現をやめ,自身が発した言葉に責任をもち,施設利用者と本気で向き合えるようになりました.
1つ目は責任感についてです.臨床現場では小児施設に勤務していました.私は勤務当初,誰に対しても自信のなさから話の冒頭に「たぶん」という言葉をつけており,表現を曖昧にしていました.ある日,施設の子供から「綺麗に歩けるようになりたい,生まれつき障がいをもっているから何が正しいのかわからない」と言われました.私はそれまで仕事について深く考えておらず,その場しのぎの曖昧な表現を使っていましたが,担当する子供は私を頼っていると感じ,全力で向かい合っていないと痛感しました.それ以来,「たぶん」というような曖昧な表現をやめ,自身が発した言葉に責任をもち,施設利用者と本気で向き合えるようになりました.
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