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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル54巻12号

2020年12月発行

文献概要

連載 臨床実習サブノート 運動器疾患の術後評価のポイント—これだけは押さえておこう!・9

腱板断裂

著者: 石川博明1

所属機関: 1ユタ大学整形外科

ページ範囲:P.1466 - P.1471

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はじめに

 手術適応となる代表的な肩関節疾患には,腱板断裂や反復性肩関節脱臼,投球障害肩(上方関節唇損傷)などがあります.そのなかでも腱板断裂は手術件数が比較的多く,実習生が接する機会も多々あります.術後理学療法の目標は,再断裂や脱臼,骨折などの術後合併症を予防し,関節可動域や筋力などの機能を回復させることです.まずは,疾患や手術に関する知識を整理し,予後や理学療法を行ううえでのリスクを把握します.理学療法は術式や主治医の方針に基づいて作成されたプログラムに沿って行いますが,疼痛の改善や機能回復がうまく進まない症例も少なくありません.術後評価ではこの原因を明らかにし,評価をもとに理学療法プログラムを修正していくことが良好な治療成績を得るための鍵となります.本稿では,疾患および手術の特徴,禁忌事項を整理するとともに,安全かつ効果的な理学療法を遂行するうえで必要な評価のポイントを解説します.

参考文献

1)Iannotti JP, et al:Time to failure after rotator cuff repair:a prospective imaging study. J Bone Joint Surg Am 2013;95:965-971
2)Muraki T, et al:The effect of arm position on stretching of the supraspinatus, infraspinatus, and posterior portion of deltoid muscles:a cadaveric study. Clin Biomech(Bristol, Avon) 2006;21:474-480
3)Izumi T, et al:Stretching positions for the coracohumeral ligament:strain measurement during passive motion using fresh/frozen cadaver shoulders. Sports Med Arthrosc Rehabil Ther Technol 2011;3:2. doi:10.1186/1758-2555-3-2
4)Mihata T, et al:Excessive humeral external rotation results in increased shoulder laxity. Am J Sports Med 2004;32:1278-1285
5)Halder AM, et al:Dynamic contributions to superior shoulder stability. J Orthop Res 2001;19:206-212
6)Thigpen CA, et al:Head and shoulder posture affect scapular mechanics and muscle activity in overhead tasks. J Electromyogr Kinesiol 2010;20:701-709

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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