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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル54巻3号

2020年03月発行

文献概要

連載 はじめてのマネジメント学—できることから始めよう・Part 3

後輩たちの成長のために—さまざまな人材育成手法

著者: 鯨岡栄一郎1

所属機関: 1株式会社メディケアソリューション

ページ範囲:P.327 - P.330

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はじめに

 2019年5月26日の日本経済新聞電子版にて「頼りは上司よりSNSの他人—若者,自腹でコーチング」という記事1)が掲載された(下記,一部抜粋).


上司のアドバイスは「ピンとこない」

 コーチングを求め,自らコーチを探す20〜30代が増えている.コーチングは企業の人材育成に取り入れられてきたが,必ずしも適切に運用されているとは限らない.

 若い世代は年上世代の助言に解決策を見いだせなくなっている.会社にも,上司と部下が定期的に話し合う「1 on 1制度」があるが,「会社のは一方的にアドバイスされるだけ.『こうしてみなよ』って言われるけど腹落ちはしない」.

 「幸せの定義を自分で考える時代」.先輩を見れば自分の未来が予想できた時代は終わった.アドバイス的なコミュニケーションじゃニーズを満たせないという.

 「何がしたいか分からない」,「やりたいことが見つからない」.コーチを付ける20〜30代の若者に多いのが,この悩みだ.


 どうだろう,今の雰囲気をとてもよく物語ってはいないだろうか? もちろん,すべての場がこうではないだろうが,そのぐらい上司はあてにされていない,ということらしい.

 どんなにラダーや稼業表など教育の仕組みが整っていようと,結局は担当する者のさじ加減,腕次第でいかようにでも左右されてしまう.

 そこで今回は,「相手(後輩たち)の成長」に主眼を置き,人を育てることとは,ということについて考えていきたい.

参考文献

1)日本経済新聞電子版「頼りは上司よりSNSの他人 若者,自腹でコーチング」 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44965470X10C19A5H11A00/(2019年5月26日閲覧)
2)石田 淳:教える技術.pp10,70-71,かんき出版,2011
3)白石 豊:心を鍛える言葉.p151,NHK出版,2005
4)金谷さとみ,高橋仁美(編著):リハビリテーション 管理・運営 実践ハンドブック.pp86-98,メジカルビュー社 2018

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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