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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル54巻4号

2020年04月発行

文献概要

連載 とびら

物まねの大切さ

著者: 塚田絵里子1

所属機関: 1帝京科学大学医療科学部東京理学療法学科

ページ範囲:P.367 - P.367

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 筆者は養成校の教員になって十数年経つが,近年の学生を見ていて気になっていることがある.それは,検査測定などの技術習得に苦労する学生が増えてきていることだ.手本を示してもうまくまねをすることができず,自身の身体の使い方が下手であるという印象である.筆者の学生時代とは違い,挿絵や写真,動画のある書籍が増えており,技術の勉強をする際には大変助けになると思われる.しかし,とある学生いわく,「だって写真とか絵とかは二次元じゃないですかー」だそうだ.絵や写真のとおりに身体を動かすことに困難さを覚える学生も多いようである.多人数を相手にする実技指導において,どのような方法がよいのかいまだ考えあぐねている.

 近年,他人の行動を見て模倣する際に働く細胞としてミラーニューロンが注目されている.多くの方がご存知のとおり,ミラーニューロンは「物まね細胞」とも呼ばれ,模倣学習のみならず,他人の表情などから感情を読み取り,共感を覚える際などにも働くとされている.技術指導に模倣学習は不可欠であり,このミラーニューロンの働きから,指導方法のよいヒントがないものか考えてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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