文献詳細
特集 症例から考える脳幹病変へのアプローチ
文献概要
Point
●中脳・橋には上下行線維・脳神経核・小脳脚など複数の神経核・神経線維が混在しており,小さな損傷であっても多様な病態を呈するため,適切なアプローチの選択が必要となる
●多様な病態の把握には臨床症状に加えて,画像解釈を用いることで予測の一助となる
●小脳は感覚情報をもとにした運動や姿勢の制御と学習にかかわるため,小脳脚・鈎状束など大脳・脊髄と小脳の連絡線維の残存は機能改善をめざすうえで重要な役割をもつ
●中脳・橋には上下行線維・脳神経核・小脳脚など複数の神経核・神経線維が混在しており,小さな損傷であっても多様な病態を呈するため,適切なアプローチの選択が必要となる
●多様な病態の把握には臨床症状に加えて,画像解釈を用いることで予測の一助となる
●小脳は感覚情報をもとにした運動や姿勢の制御と学習にかかわるため,小脳脚・鈎状束など大脳・脊髄と小脳の連絡線維の残存は機能改善をめざすうえで重要な役割をもつ
参考文献
1)Eggers C, et al:Correlation of anatomy and function in medulla oblongata infarction. Eur J Neurol 2009;16:201-204
2)Duus P(原著),Bähr M,et al(著),花北順哉(訳):神経局在診断,第5版—その解剖,生理,臨床.pp191-199,pp214-223,pp231-241,文光堂,2010
3)Fitzgerald MJT,et al(原著),井出千束(監訳):臨床神経解剖学,第6版.pp176-185,pp198-211,pp234-276,医歯薬出版,2013
4)Lanfermann H,et al(著),真柳佳昭,他(訳):脳の機能解剖と画像診断,第2版.pp203-209,医学書院,2018
5)河野賢二,他:協調運動とは何か.Jpn Rehabil Med 2019;56:82-87
6)酒向正春(監):コツさえわかればあなたも読めるリハに役立つ脳画像.pp70-80,メジカルビュー社,2018
7)辻 省次,他(編):小脳と運動失調—小脳は何をしているのか.中山書店,2013
8)望月仁志,他:神経メカニズムから捉える失調症状.Jpn Rehabil Med 2019;56:88-93
掲載誌情報