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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル54巻4号

2020年04月発行

文献概要

特集 症例から考える脳幹病変へのアプローチ

視神経脊髄炎—脳幹まで病変が及んだ症例

著者: 吉井亮太1 櫛引かなえ1

所属機関: 1戸田中央リハビリテーション病院リハビリテーション科

ページ範囲:P.417 - P.424

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Point

●脳幹や脊髄が損傷された場合,臨床症状は多岐にわたり障害像が見えにくいことが多い.画像から障害部位や残存機能を推察することで,より精度の高い評価や理学療法アプローチが可能になる

●歩行には随意的な制御機構と自動的な制御機構があり,後者が破綻すると歩行の予後は不良であることが多い

●画像所見からの情報だけではなく,視神経脊髄炎特有の現象に注意しながら難易度を調整していく必要がある

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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