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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル54巻4号

2020年04月発行

文献概要

連載 理学療法士が知っておきたいヘルスケア産業・4

簡易表面筋電計

著者: 鈴木里砂1

所属機関: 1文京学院大学保健医療技術学部理学療法学科

ページ範囲:P.450 - P.450

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 表面筋電計は,筋線維より生じる活動電位を計測するものである.本邦における筋電計の多くは,診断や研究目的で使用されていることが多く,一般の理学療法の臨床の場面や,予防理学療法において日常的に使用されることはほとんどない.

 図aはスマートフォンを利用した簡易筋電計1)(制作費1,500円程度/台)である.この筋電計は,インターネットなどで入手した部品を組み立て,工学的知識の少ない者でも容易に製作できる.図bは学生が簡易筋電計を製作している場面である.多くの学生が,この装置を30分程度で完成できた.このような簡易筋電計が,角度計や聴診器のように身近なツールとなれば,運動指導時の共通言語として筋電位情報を利用でき,関節角度や血圧,脈拍などと同様,健康増進のための運動やスポーツ指導など,さまざまな場面で筋電位の“みえる化”がなされ,定量的な運動指導の実施に活用できると予測される.

参考文献

1)鈴木里砂,村岡慶裕:スマートフォンを用いた低コスト筋電図バイオフィードバック装置の開発(第2報)—現行機種への対応.総合リハ2017;45:1159-1162
2)Muraoka Y, Ishio A, Takeda K:Low-cost 2ch EMG biofeedback device using a stereo microphone port. Jpn J Compr Rehabil Sci 2014;5:1-6
3)Suzuki R, Muraoka Y, Okazaki S:Development of a low-cost EMG biofeedback device kit as an educational tool for physical therapy students. J Phys Ther Sci 2017;29:1522-1526

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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