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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル54巻6号

2020年06月発行

文献概要

短報

リハビリテーション早期介入による入院期間短縮への取り組み

著者: 前川彩1 水谷浩也1 岡実1 宮﨑智史1 長谷川修1

所属機関: 1特定医療法人同心会遠山病院リハビリテーション室

ページ範囲:P.722 - P.725

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要旨 医療の質向上とdiagnosis procedure combination(DPC)入院期間Ⅱ以内での退院数増加を目標に,入院患者全体に目を向けてリハビリテーション室が関与できるさまざまな取り組みを行った.まず,① 年齢70歳以上,② 要介護の介護認定,③ 安静度が病室内歩行以下の3項目でスクリーニングし,各病棟担当者が病室などで運動機能を評価後,リハビリテーションの必要性を退院調整看護師や担当看護師に伝え,必要と考えられる場合には担当医師にリハビリテーションオーダーを依頼する,入院時スクリーニングである.対象患者へのリハビリテーション職員の入院早期からの積極的介入に加えて,合同カンファレンス参加による多職種との情報共有,DPC入院期間Ⅱを意識した退院への意識づけなど,多部署の協力により病院機能改善への取り組みを行った.その結果,リハビリテーション依頼件数の増加とDPC入院期間Ⅱ内の退院率改善が得られた.スクリーニングにより早期介入したリハビリテーション患者の増加と,合同カンファレンス参加による他部署への適切な情報提供と連携強化が,DPC入院期間Ⅱ内の退院数増加に貢献したと考える.

参考文献

1)真野英寿:急性期リハと医療システム.昭和学士会誌2014;74:372-377
2)牛場万紀,他:多職種で取り組む退院支援システムの構築.医事新報2017;4886:20-23
3)宮本秀和,他:回復期リハビリテーション病棟における高齢者入院患者の在院日数に関連する要因.日老医誌2006;43:505-511
4)伊藤郁乃,他:リハビリテーション後の転帰と在院日数に影響を与える社会的要因の検討.Jpn J Rehabil Med 2011;48:561-565
5)里宇明元,他:DPC導入と(急性期)リハビリテーション医療.Jpn J Rehabil Med 2008;45:275-290

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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