理学療法ジャーナル54巻8号

2020年08月発行

特集 パフォーマンス向上のための筋力トレーニング

パフォーマンス向上に役立つ筋力評価の方法

著者： 髙鳥真¹

所属機関： ¹晴陵リハビリテーション学院

ページ範囲：P.889 - P.896

Point

●筋力は，筋自体が発揮する張力と関節運動を伴う関節モーメントなどいくつかの捉え方がある

●筋力測定によって得られた値を量的・質的に捉え，対象者のニーズに沿った評価が必要である

●パフォーマンス向上には，筋系，神経系，骨関節系など多角的に筋力を捉えることが重要である

参考文献

1）奈良　勲，他（編）：筋力，第2版．医歯薬出版，pp87-89，2006

2）下瀬良太：筋力発揮率の計測意義と臨床応用．健康科学大紀2018；14：113-122

3）山本洋之，他：筋力発揮曲線の傾きに注目した新しい筋力評価の試み．理療科2011；26：171-174

4）井上純爾，他：下肢の筋力発生率と負荷量の異なる素早い運動課題との関係．理療科2017；32：279-283

5）津山直一，他（訳）：新・徒手筋力検査法，原著第10版．協同医書出版社，2020

6）栢森良二（監訳）：筋：機能とテスト—姿勢と痛み．西村書店，pp179-190，2006

7）日本理学療法士学会：徒手筋力検査法β版．2014

8）中山恭秀：学会版MMTの概要と理学療法評価分野の今後の取組みに向けて．理学療法学2019；46 Suppl. 1：np115

9）宇佐英幸，他：徒手筋力検査法におけるgrade 3の筋力値と最大筋力値の関係．理療科2011；26：571-575

10）石井直方：石井直方の筋肉の科学 ハンディ版．ベースボール・マガジン社，pp168-171，2017

11）武市尚也，他：Hand-Held Dynamometer測定値からの1repetition maximum（膝伸展筋）の予測．総合リハ2012；40：1005-1009

12）内山　靖，他（編）：計測法入門—測り方，計る意味．協同医書出版社，pp106-143，2001

13）Bohannon RW：Quantitative testing of muscle strength：Issues and practical options for the geriatric population. Top Geriatr Rehabil 2002；18：1-17

14）加藤　浩：wavelet表面筋電図周波数解析を用いた歩行時の質的筋活動分析．デサントスポーツ科2006；27：56-65

15）福元喜啓，他：超音波画像診断装置を用いた骨格筋の量的・質的評価．理学療法学2015；42：65-71

16）笹田　直，他：バイオトライボロジー—関節の摩擦と潤滑．産業図書，pp54-62，1988

17）宇都宮初夫（編）：SJF関節ファシリテーション，第2版．丸善，pp22-28，2014

18）関節ファシリテーション学会：SJF技術研修会基礎コースノート2019．p46

19）山田　実：診断基準をどう使うか．Orthopaedics 2015；28：23-29

20）Clark BC, et al：What is dynapenia? Nutrition 2012；28：495-503