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文献概要
連載 再考します 臨床の素朴な疑問・第10回
パーカッションに痰を移動させる効果はない? 人工呼吸器装着中に呼吸介助をしてはいけない?
著者: 瀬崎学1
所属機関: 1新潟県立がんセンター新潟病院リハビリテーション科
ページ範囲:P.1126 - P.1127
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従来呼吸理学療法においては,軽打法(いわゆるパーカッション)や呼吸介助といった種々の呼吸理学療法手技が行われている.しかし,同じ方法を行っているにもかかわらず,異なる呼称で呼ばれていたり,適応が明確にならないまま実施されていたりと,一部その整合性・有効性に疑問を呈されることもあった.
そのため,2008年に呼吸理学療法手技の用語・方法を再定義しその適応を提示するために『呼吸理学療法標準手技』1)が刊行された.2021年現在においても呼吸理学療法の手技に鑑みる際,礎となる書であるので,臨床場面においてもぜひ活用してほしい.
従来呼吸理学療法においては,軽打法(いわゆるパーカッション)や呼吸介助といった種々の呼吸理学療法手技が行われている.しかし,同じ方法を行っているにもかかわらず,異なる呼称で呼ばれていたり,適応が明確にならないまま実施されていたりと,一部その整合性・有効性に疑問を呈されることもあった.
そのため,2008年に呼吸理学療法手技の用語・方法を再定義しその適応を提示するために『呼吸理学療法標準手技』1)が刊行された.2021年現在においても呼吸理学療法の手技に鑑みる際,礎となる書であるので,臨床場面においてもぜひ活用してほしい.
参考文献
1)千住秀明,他(監):呼吸理学療法標準手技.医学書院,2008
2)一般社団法人日本集中治療医学会(編):集中治療における早期リハビリテーション—根拠に基づくエキスパートコンセンサス.医歯薬出版,2017
3)宇都宮明美:体位と呼吸管理.人工呼吸2010;27:64-67
4)Schweickert WD, et al:Early physical and occupational therapy in mechanically ventilated, critically ill patients:a randomised controlled trial. Lancet 2009;373:1874-1882
5)Guérin C, et al:Prone positioning in severe acute respiratory distress syndrome. N Engl J Med 2013;368:2159-2168. doi:10.1056/NEJMoa1214103
6)Coppo A, et al:Feasibility and physiological effects of prone positioning in non-intubated patients with acute respiratory failure due to COVID-19(PRON-COVID):a prospective cohort study. Lancet Respir Med 2020;8:765-774
7)Devlin JW, et al:Clinical practice guidelines for the prevention and management of pain, agitation/sedation, delirium, immobility, and sleep disruption in adult patients in the ICU. Crit Care Med 2018;46:e825-e873. doi:10.1097/CCM.0000000000003299
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