icon fsr

文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル55巻2号

2021年02月発行

文献概要

連載 再考します 臨床の素朴な疑問・第2回

筋緊張低下,筋力低下と支持性低下.これらの違いと重なるところは?

著者: 髙見彰淑1

所属機関: 1弘前大学大学院保健学研究科

ページ範囲:P.196 - P.197

文献購入ページに移動
筋緊張低下とは

 筋緊張とは,神経支配されている筋が,持続的かつ不随意的に一定の緊張状態を保つものである.運動や姿勢保持の際,活動する骨格筋の準備状態に重要な役割を果たす.

 神経学的要素と非神経学的要素によって筋緊張を規定できる.神経学的要素は,伸張反射による筋収縮を主とする要素で,反射性要素とも言われている.非神経学的要素は,筋線維や筋膜,腱などの構成要素で,非反射性要素とも言われる.筋緊張が低下すると運動効率が低下し,他動的な動きに対し過度の可動性が観察され,姿勢保持安定性などにも影響する.末梢神経障害や小脳障害,大脳基底核障害などで現れる.

参考文献

1)髙見彰淑:筋緊張検査.潮見泰藏,他(編):リハビリテーション基礎評価学,第2版.pp213-217,羊土社,2020
2)Bohannon RW, Smith M:Interrater reliability of a modified Ashworth scale of muscle spasticity. Phys Ther 1987;67:206-207
3)津田英一:筋力増強の理論.Jpn Rehabili Med 2017;54:740-745
4)望月 久:神経系理学療法領域におけるバランスの捉え方の今日的理解.PTジャーナル2018;52:791-800

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら