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文献概要
特集 重症化予防
—エディトリアル—理学療法における重症化予防とは
著者: 高橋哲也1
所属機関: 1順天堂大学保健医療学部理学療法学科
ページ範囲:P.238 - P.241
文献購入ページに移動健康日本21と重症化予防
わが国の平均寿命(2019年)は,女性87.45歳,男性81.41歳であり,世界有数の長寿国である.また,65歳以上の高齢者人口は2020年9月15日時点で3617万人で,総人口に占める高齢者の割合(高齢化率)は28.7%と世界一の高齢化率となっている.その結果,社会の高齢化に伴う生活習慣病,認知症,要介護状態の増加などにかかる社会保障費は増加を続け,深刻な社会問題となっている.社会の高齢化や疾病構造の変化が進むなかで,健康で自立して暮らすことができる期間(健康寿命)の延伸を図り,持続可能な社会を維持するためにも,「一次予防」(生活習慣を改善して健康を増進し,生活習慣病等を予防すること),「二次予防」(健康診査等による早期発見・早期治療),そして,「三次予防」(疾病が発症した後,必要な治療を受け,機能の維持・回復を図ること)1)は極めて重要である.
少子高齢化や疾病構造の変化が進むなかで,生活習慣および社会環境の改善を通じて,子供から高齢者まですべての国民がともに支え合いながら希望や生きがいをもち,ライフステージに応じて,健やかで心豊かに生活できる活力ある社会を実現し,その結果,社会保障制度が持続可能なものとなるよう,健康増進法(平成14年法律第103号)第7条第1項の規定に基づき,「国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針」が定められた.平成15年厚生労働省告示第195号をもって告示された基本方針は,平成25(2013)年度に「21世紀における国民健康づくり運動[健康日本21(第2次)]」として見直され現在に至る2).
わが国の平均寿命(2019年)は,女性87.45歳,男性81.41歳であり,世界有数の長寿国である.また,65歳以上の高齢者人口は2020年9月15日時点で3617万人で,総人口に占める高齢者の割合(高齢化率)は28.7%と世界一の高齢化率となっている.その結果,社会の高齢化に伴う生活習慣病,認知症,要介護状態の増加などにかかる社会保障費は増加を続け,深刻な社会問題となっている.社会の高齢化や疾病構造の変化が進むなかで,健康で自立して暮らすことができる期間(健康寿命)の延伸を図り,持続可能な社会を維持するためにも,「一次予防」(生活習慣を改善して健康を増進し,生活習慣病等を予防すること),「二次予防」(健康診査等による早期発見・早期治療),そして,「三次予防」(疾病が発症した後,必要な治療を受け,機能の維持・回復を図ること)1)は極めて重要である.
少子高齢化や疾病構造の変化が進むなかで,生活習慣および社会環境の改善を通じて,子供から高齢者まですべての国民がともに支え合いながら希望や生きがいをもち,ライフステージに応じて,健やかで心豊かに生活できる活力ある社会を実現し,その結果,社会保障制度が持続可能なものとなるよう,健康増進法(平成14年法律第103号)第7条第1項の規定に基づき,「国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針」が定められた.平成15年厚生労働省告示第195号をもって告示された基本方針は,平成25(2013)年度に「21世紀における国民健康づくり運動[健康日本21(第2次)]」として見直され現在に至る2).
参考文献
1)健康日本21:21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)の推進について.http://www.kenkounippon21.gr.jp/kenkounippon21/about/tsuuchibun/e-1.html(2020年12月1日閲覧)
2)厚生労働省:国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針の全部改正について.https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/dl/kenkounippon21_03.pdf(2020年12月1日閲覧)
3)大渕修一,他(監),吉田 剛,他(編):予防理学療法学要論.医歯薬出版,pp2-8,2017
4)半田一登,他:理学療法士によるヘルスプロモーションの実践.PTジャーナル2008;42:579-587
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