文献詳細
文献概要
書評
—加藤 浩,山本澄子(編)—「臨床にいかす表面筋電図[Web動画付]—セラピストのための動作分析手法」
著者: 遠藤正英1
所属機関: 1桜十字福岡病院リハビリテーション部
ページ範囲:P.331 - P.331
文献購入ページに移動 私が就職した時代,動作解析装置などの客観的な評価ができる機器は高価で計測の手間もかかり,臨床現場で用いることはほとんどなかった.そのような機器は,臨床現場で使用するというより,研究者がデータを取るために用いるものというイメージが先行していた.そのため,臨床現場においては,動作分析などの多少の主観的な内容を含む評価のみとなり,その解釈に苦しむことが多々あった.しかし近年,安価で容易に計測可能な評価機器が多く開発され,臨床現場においても使用される機会が増えつつあり,使用している施設では科学的根拠に基づいたリハビリテーションを実施するうえで,必要不可欠なものとなった.
その1つに表面筋電図が挙げられる.表面筋電図は安価に容易に計測できるようになり,かつては動作分析を行い筋活動を推測するという主観的な方法に頼っていた動作時の筋活動が,どのような動作を行ったときに,どこの筋が活動しているかという客観的評価が容易にわかるようになった.客観的評価が可能になったことで,問題点の具体化,それをもとにしてアプローチ方法の見直しなどを行うことが可能になり,より効果のあるリハビリテーションを実践するには必要不可欠なものとなった.しかし,表面筋電図を臨床現場で使用するにあたり,使用方法や解析方法など,使用したことのない人にとってはある種のアレルギーのように感じてしまい,その入り口が狭くなっているのも事実である.
その1つに表面筋電図が挙げられる.表面筋電図は安価に容易に計測できるようになり,かつては動作分析を行い筋活動を推測するという主観的な方法に頼っていた動作時の筋活動が,どのような動作を行ったときに,どこの筋が活動しているかという客観的評価が容易にわかるようになった.客観的評価が可能になったことで,問題点の具体化,それをもとにしてアプローチ方法の見直しなどを行うことが可能になり,より効果のあるリハビリテーションを実践するには必要不可欠なものとなった.しかし,表面筋電図を臨床現場で使用するにあたり,使用方法や解析方法など,使用したことのない人にとってはある種のアレルギーのように感じてしまい,その入り口が狭くなっているのも事実である.
掲載誌情報