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連載 再考します 臨床の素朴な疑問・第6回
起こすと血圧が下がるので,足に弾性包帯を巻こう.本当に効果があるの?
著者: 中尾周平1
所属機関: 1鹿児島大学病院リハビリテーション部
ページ範囲:P.698 - P.699
文献購入ページに移動起立性低血圧は,われわれ理学療法士が担当患者を離床に導く際のリスク管理として,慎重に評価すべき症状の1つである.また,加齢により増加することが知られており,高齢の医療機関受診者の5〜30%にみられるとされている.特に,高齢者ではさまざまな疾患に対する服薬も多く,降圧薬服用者においては50〜65%に起立性低血圧を認めたとの報告がある1).よって,原疾患に加えて,加齢による影響や服薬している薬剤などを十分に考慮し,離床を進めていく必要がある.
本稿では,体を起こすとなぜ血圧が下がるのか,そして弾性包帯の有効性はあるのか,またその生理的機序などをガイドラインや先行研究を交えてまとめた.
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