理学療法ジャーナル55巻7号

2021年07月発行

特集 移動—理学療法からみた学際的探求

車椅子とモビリティ

著者： 山田宏尚¹

所属機関： ¹岐阜大学工学部機械工学科

ページ範囲：P.765 - P.770

Point

●車椅子利用における使い勝手を決める要因は，「車椅子に乗る」，「車椅子を動かし移動する」，「車椅子から降りる」といった一連の行為のなかにある

●手動車椅子ユーザの段差踏破技術であるキャスタ上げを安全に練習できるvirtual realityシミュレータの開発を行った

●座面昇降機能に肘掛が独立に可動する装置を付加し起立動作解析を行うことで，起立補助装置が使用者にもたらす影響を評価・考察した

参考文献

1）Sawatzky B：Wheeling in the new millennium：the history of the wheelchair and the driving forces in wheelchair design today. 2002

2）橋本大佑：車いすユーザのための車いすスキルハンドブック 基本編．心力舎，2017

3）坂東直行，山田宏尚，他：車体傾斜感覚の影響を考慮した車椅子シミュレータの開発．日本バーチャルリアリティ学会論文誌2004；9：405-412

4）坂東直行，近藤　学，池田貴公，山田宏尚，他：前輪キャスタ上げ動作が可能な車いすシミュレータの開発．日本機械学会論文集2020；86：20-00074

5）大牧宏治，他：アームレスト付き水洗便器のユニバーサルデザイン．松下電工技報2004；52：69-71

6）山田宏尚，他：起立動作特性の解析に基づく起立補助装置の開発．日本機械学会論文集C編2008；74：1522-1530

7）坂東直行，他：起立補助椅子における座面上昇時の不安感に関する考察．日本機械学会論文集C編2008；74：3028-3035