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特集 がん治療のリアル
がんに起因する骨の脆弱性に対する理学療法
著者: 髙橋雅人1
所属機関: 1東京大学医学部附属病院リハビリテーション部
ページ範囲:P.850 - P.857
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●がん患者が四肢体幹の疼痛を訴えた場合には常に病的骨折・切迫骨折など骨脆弱性の高い状態であることを念頭に置き,安静度の拡大を図る場合はあらかじめリスクの説明を行う必要がある
●病的骨折の発生するリスクとその管理について十分な情報収集を行い,疼痛や骨折のリスクがどのようなときに高まるのか把握・分析したうえで,機能障害を起こさない動作方法・介助方法を指導することが大切である
●身体機能を向上させることばかりに注力せず,安全に動ける環境調整や楽に動ける動作や手順の習得をめざすこともリハビリテーションの大切な役割である
●がん患者が四肢体幹の疼痛を訴えた場合には常に病的骨折・切迫骨折など骨脆弱性の高い状態であることを念頭に置き,安静度の拡大を図る場合はあらかじめリスクの説明を行う必要がある
●病的骨折の発生するリスクとその管理について十分な情報収集を行い,疼痛や骨折のリスクがどのようなときに高まるのか把握・分析したうえで,機能障害を起こさない動作方法・介助方法を指導することが大切である
●身体機能を向上させることばかりに注力せず,安全に動ける環境調整や楽に動ける動作や手順の習得をめざすこともリハビリテーションの大切な役割である
参考文献
1)公益財団法人がん研究振興財団:がんの統計2021.https://ganjoho.jp/public/qa_links/report/statistics/2021_jp.html(2021年7月9日閲覧)
2)Mirels H:Metastatic disease in long bones. A proposed scoring system for diagnosing impending pathologic fractures. Clin Orthop Relat Res 1989;249:256-264
3)Harrington KD:Impending pathologic fractures from metastatic malignancy:evaluation and management. Instr Course Lect 1986;35:357-381
4)Van Der Linden YM, et al:Comparative analysis of risk factors for pathological fracture with femoral metastases. J Bone Joint Surg Br 2004;86:566-573
5)Nazarian A, et al:Treatment planning and fracture prediction in patients with skeletal metastasis with CT-based rigidity analysis. Clin Cancer Res 2015;21:2514-2519
6)Fisher CG, et al:A novel classification system for spinal instability in neoplastic disease:an evidence-based approach and expert consensus from the Spine Oncology Study Group. Spine(Phila Pa 1976)2010;35:E1221-E1229
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