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臨床のコツ・私の裏ワザ
松葉杖歩行の指導におけるコツ—グリップ把持から良姿勢へ誘導するポイント
著者: 清水正一1
所属機関: 1あずまリウマチ・内科クリニック
ページ範囲:P.1244 - P.1245
文献購入ページに移動松葉杖歩行で多くみられる不良姿勢
松葉杖歩行を指導する際,腋窩と脇当てを密着させると腕神経叢が圧迫されてしまう1).そのため,腋窩と脇当ての間を2〜3横指空けるように指導する.しかし,上腕内側部と胸郭外側部で脇当てを挟み込む筋力やボディイメージが低下している症例では,胸椎が後彎し,肩甲骨は外転・上方回旋位,肩関節は屈曲・外転・内旋位,肘関節は屈曲位,手関節は背屈位となり,脇当てに寄りかかるような不良姿勢を呈していることが多い(図1).
松葉杖歩行を指導する際,腋窩と脇当てを密着させると腕神経叢が圧迫されてしまう1).そのため,腋窩と脇当ての間を2〜3横指空けるように指導する.しかし,上腕内側部と胸郭外側部で脇当てを挟み込む筋力やボディイメージが低下している症例では,胸椎が後彎し,肩甲骨は外転・上方回旋位,肩関節は屈曲・外転・内旋位,肘関節は屈曲位,手関節は背屈位となり,脇当てに寄りかかるような不良姿勢を呈していることが多い(図1).
参考文献
1)西迫善希,他:松葉杖の脇当て保持にかかわる筋活動の解析.理学療法科学2019;34:199-204
2)Myers TW(原著),板場英行,他(訳):アナトミー・トレイン,第3版.医学書院,2016
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