文献詳細
文献概要
書評
—石井直方(監修)渡邊裕也(著)—「下肢と体幹の筋がよくわかる基礎ノート」
著者: 山田実1
所属機関: 1筑波大学人間系
ページ範囲:P.1327 - P.1327
文献購入ページに移動 「思ったより時間がかかってしまった.けど納得がいく本が出来上がった」,著者の渡邊先生が本書を片手に私に言った言葉です.その言葉の意味は,すぐにわかりました.現場への想いを込めた充実した内容,224頁で構成される圧巻の情報量,試行錯誤を繰り返したであろうわかりやすい文章表現,渡邊先生らしさが存分に詰まった,率直に「素晴らしい」と感じた一冊.サルコペニアやフレイル対策を目的とした書籍は数多くありますが,ここまで網羅的かつ臨場感のある書籍は他に類を見ません.書評は二つ返事でお引き受けしました.
「“使えるエビデンス”を持ってください」,医療機関,介護施設,さらに地域のそれぞれの現場で勤務されている方々に対して,私がよくお伝えする言葉です.Evidence-based medicine(EBM:科学的根拠に基づく医療)という言葉が身近になり,医療・介護・病気予防の場面では根拠を持った対応が求められるようになりました.近年では,多くの良質な情報が報告されるようになり,またインターネットの普及も相まったことで,情報へのアクセスが飛躍的に容易になりました.しかし同時に,情報過多とも言われる現在において,適切な情報を取捨選択することが難しいのも事実.いくら多くの知識・情報を抱えていても,目の前の対象者にそぐわない内容であれば,何の役にも立ちません.つまり,“使えないエビデンス”ではなく“使えるエビデンス”を持っておくことが重要になります.
「“使えるエビデンス”を持ってください」,医療機関,介護施設,さらに地域のそれぞれの現場で勤務されている方々に対して,私がよくお伝えする言葉です.Evidence-based medicine(EBM:科学的根拠に基づく医療)という言葉が身近になり,医療・介護・病気予防の場面では根拠を持った対応が求められるようになりました.近年では,多くの良質な情報が報告されるようになり,またインターネットの普及も相まったことで,情報へのアクセスが飛躍的に容易になりました.しかし同時に,情報過多とも言われる現在において,適切な情報を取捨選択することが難しいのも事実.いくら多くの知識・情報を抱えていても,目の前の対象者にそぐわない内容であれば,何の役にも立ちません.つまり,“使えないエビデンス”ではなく“使えるエビデンス”を持っておくことが重要になります.
掲載誌情報