icon fsr

文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル56巻11号

2022年11月発行

文献概要

連載 私のターニングポイント・第34回

日々の無力感と焦燥感の先に

著者: 小口和弘1

所属機関: 1株式会社Physical Wave Resonance

ページ範囲:P.1341 - P.1341

文献購入ページに移動
 理学療法士人生のターニングポイントなどあっただろうかと初めて考えてみました.ただ残念なことに,エピソード記憶が脆弱な私にとってそれはとても難題で,これまでに執筆された方々のような,センセーショナルなエピソードが一つも思い浮かびませんでした.ただ,病院に就職しての数年間,日々無力感に苛まれていたことは強烈な感情体験として残っています.

 私は養成校卒業後,田舎の小さな病院に就職しました.そこで運動器疾患から脳血管疾患の入院患者さんなど幅広く担当させていただきました.最初の1年ほどは日々の業務に忙殺されましたが,2年目で少し余裕が出た頃に気づき始めます.「あれ,リハビリテーションが全然成立していない」.多くのセラピストが駆け出しでそう思うようですが,私もご多分に漏れず気づいてしまいました.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?