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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル56巻11号

2022年11月発行

文献概要

ひろば

対象者と共同的に理学療法を展開するためにマイクロアグレッションを自覚する

著者: 喜多一馬1 楠田菜緒子2

所属機関: 1株式会社PLAST 2株式会社日本在宅ケア教育研究所ナースステーション東京目黒

ページ範囲:P.1373 - P.1373

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 マイクロアグレッションとは,「ありふれた日常のなかにある,ちょっとした言葉や行動や状況であり,意図の有無にかかわらず,特定の人や集団を標的とし,人種,ジェンダー,性的指向,宗教を軽視したり侮辱したりするような,敵意ある否定的表現」1)とされるものである.近年,差別や偏見をめぐる議論が盛んになっているなか,注目されている.

 例えば,ジェンダーにかかわるマイクロアグレッションとしては,明らかなものとしてセクシャル・ハラスメントがあるのはもちろんのこと,家事や育児を女性の役割として押し付けることや結婚しているかシングルかを前提とした会話を行うこともその範疇であり,あるいは,これらの存在を否認して問題がないことにしてしまうこともマイクロアグレッションに該当するものである.また,これらは意図的で他者を傷つけることを目的にしているものだけが存在するのではなく,非意図的で一見すると無害あるいは無垢であるような存在のものもあり,発する側が気づかないことも多いものである.

参考文献

1)デラルド・ウィン・スー(著),マイクロアグレッション研究会(訳):日常生活に埋め込まれたマイクロアグレッション—人種,ジェンダー,性的志向:マイノリティに向けられる無意識の差別.pp33-57,明石書店,2020

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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