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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル56巻12号

2022年12月発行

文献概要

連載 画像評価—何を読み取る? どう活かす?・第12回【最終回】

集中治療室でのモニタリング

著者: 西原浩真1 岩田健太郎1

所属機関: 1神戸市立医療センター中央市民病院リハビリテーション技術部

ページ範囲:P.1379 - P.1384

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症例情報 [患者]82歳男性.[現病歴]搬送時,意識障害を認め,バイタルサインは収縮期血圧(SBP)70mmHg,拡張期血圧(DBP)41mmHg,平均血圧(MAP)50mmHg,心拍数(HR)127bpm/分,酸素飽和度(SpO2)88%.細菌性腸炎による敗血症性ショックと診断され,集中治療室(ICU)へ入室した.ICU入室後,挿管下人工呼吸器管理,大量輸液,ノルアドレナリン持続投与開始となった.ICU入室2日目,MAPも安定し,リハビリテーションが開始となり,ICU入室3日目には離床を開始し,バイタルサインも問題なく意識レベル改善傾向であった.しかしその晩,体位変換を契機に再度ショックとなり,タコつぼ型心筋症と診断され,ドブタミンの持続投与開始となった.ICU入室4日目,腸炎による下痢が連日続いているものの,MAPも上昇し意識清明となり,今後は抜管をめざす方針になった.

 患者の意識レベルも改善し,抜管は近そう.でも,いつ頃離床を始める? 早速リハビリテーションに訪れた担当理学療法士だが,敗血症性ショックの病態や治療がまったくわからず…….

参考文献

1)鈴木 昌:内科医に必要な救急医療 ショック.日内会誌2011;100:1084-1088
2)瀬尾龍太郎(編):集中治療の基本,まずはここから! —臓器別の評価のしかたと重症患者管理のポイントが分かる.レジデントノート2019;21(増刊):49-52
3)中島章夫:血圧センサの最新動向—圧力トランスデューサ関連製品の現状.医機学2010;80:38-42
4)道又元裕(総監修),露木菜緒(監修):ICU 3年目ナースのノート,改訂増強版.pp26-27,日総研,2017
5)神戸市立医療センター中央市民病院G-ICU(編著):ICU患者のモニタリング—異変のサインを見逃さない! pp49-50,メディカ出版,2014
6)Michard F:Changes in arterial pressure during mechanical ventilation. Anesthesiology 2005;103:419-428

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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