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書評
—「作業療法ジャーナル」56巻8号(2022年増刊号)—「こんなときどうする? 運動器の作業療法ナビ」
著者: 沖田実1
所属機関: 1長崎大学生命医科学域(保健学系)
ページ範囲:P.1455 - P.1455
文献購入ページに移動 小生が理学療法の仕事に就いた平成初期は,“運動器疾患といえば理学療法の対象”という認識で,作業療法の対象は唯一,“手の疾患”,いわゆるハンドセラピー領域のみと捉えられていた印象がある.しかし,当時の卒前教育でも整形外科学に関する講義は理学・作業療法学科の共修科目で,時間(単位)数も同等であったことを踏まえると,運動器疾患全般を通じて作業療法の対象になると思われるが,実際の臨床は異なっていた.
一方,昨今の著しい高齢化の進展に伴い転倒・骨折や関節疾患といった運動器の問題が注目され,これらが内部疾患や神経疾患に合併したり,逆に運動器疾患を抱えた高齢者に内部疾患などが合併するといった,“多疾患併存・重複障害”への対応は喫緊の課題となっている.つまり,このような背景からようやく運動器疾患全般を通じて作業療法の対象と認識されるようになった.しかし,運動器に対する作業療法の専門的内容を網羅した学修資材は少なく,そのこともあり今回「こんなときどうする? 運動器の作業療法ナビ」というタイトルの総説論文集が作業療法ジャーナルの増刊号として発刊されたのではないかと考えている.
一方,昨今の著しい高齢化の進展に伴い転倒・骨折や関節疾患といった運動器の問題が注目され,これらが内部疾患や神経疾患に合併したり,逆に運動器疾患を抱えた高齢者に内部疾患などが合併するといった,“多疾患併存・重複障害”への対応は喫緊の課題となっている.つまり,このような背景からようやく運動器疾患全般を通じて作業療法の対象と認識されるようになった.しかし,運動器に対する作業療法の専門的内容を網羅した学修資材は少なく,そのこともあり今回「こんなときどうする? 運動器の作業療法ナビ」というタイトルの総説論文集が作業療法ジャーナルの増刊号として発刊されたのではないかと考えている.
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