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特集 進歩する低侵襲手術に応じた理学療法—治療プログラム,目標設定,リスク管理
脳血管内治療と理学療法
著者: 井上真秀1 藤野雄次2 高橋秀寿3 神山信也4
所属機関: 1埼玉医科大学国際医療センター リハビリテーションセンター 2順天堂大学保健医療学部理学療法学科 3埼玉医科大学国際医療センター 運動呼吸器リハビリテーション科 4埼玉医科大学国際医療センター 脳血管内治療科
ページ範囲:P.154 - P.158
文献購入ページに移動脳血管内治療はカテーテルを使用した脳血管疾患に対する低侵襲手術であり,2002年にくも膜下出血に対する開頭術と比較したコイル塞栓術の良好な治療成績が示されて以降急速に発展した.その後,頸動脈狭窄症に対する頸動脈ステント留置術(carotid artery stenting:CAS)の効果が,外科的な内頸動脈内膜剝離術(carotid endarterectomy:CEA)と同等と示された.2016年には脳梗塞に対する血栓回収療法のエビデンスがメタアナリシスによって強固に支持された1).これらの疾患は理学療法の対象であり,脳血管内治療を理解することは病態解釈と同様にリスク管理や目標設定で重要となる.
整形外科や内部障害の低侵襲手術では創部の大きさが理学療法に影響するが,脳血管疾患においては脳血管内治療と開頭術の創部の違いが理学療法に与える影響は小さい.理学療法プログラムも神経脱落症状に応じて行われる(表)ため,術式の違いで決められたものはない.そのなかでも脳血管内治療には低侵襲ゆえの回復の早さや合併症,リスク管理の特徴がある.
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