理学療法ジャーナル56巻2号

2022年02月発行

連載 スポーツ外傷・障害の予防・第2回

鼠径部痛

著者： 松田直樹¹²³ 山本晃永² 服部幹彦³

所属機関： ¹エムスポルト ²株式会社ワイズ・スポーツアンドエンターテイメント ³医療法人社団山手クリニック

ページ範囲：P.231 - P.233

はじめに

　スポーツ障害における鼠径部周辺の疼痛は，病態も原因部位も多岐にわたる．また外傷と異なり，鼠径部痛の原因となる動作や機能障害は1つではない．被害者は鼠径部周辺ではあるが，その犯人となる原因は離れたところに複数いる可能性がある．

参考文献

1）Weir A, et al：Doha agreement meeting on terminology and definitions in groin pain in athletes. Br J Sports Med 2015；49：768-774

2）山藤　崇：アスリート鼡径部痛．高平尚伸（編）：Save the Athlete—股関節スポーツ損傷．メジカルビュー社，pp62-72，2020

3）Saito M, et al：The cleft sign may be an independent factor of magnetic resonance imaging findings associated with a delayed return-to-play time in athletes with groin pain. Knee Surg Sports Traumatol Arthrosc 2021；29：1474-1482

4）仁賀定雄：グロインペインの問診と理学所見の取り方・リハビリテーションを進める基準・スポーツ復帰の基準．MB Orthop 2021；34：10-17

5）齊藤昌愛，他：MRI所見からみた難治性グロインペインの病態．MB Orthop 2021；34：18-24

6）宮武和馬，他：股関節周囲の神経障害．高平尚伸（編）：Save the Athlete—股関節スポーツ損傷．メジカルビュー社，pp85-95，2020

7）Llusa M，他（著），中村耕三（監訳）．運動器臨床解剖アトラス．p364，医学書院，2013

8）松田直樹，他：サッカー競技動作に関わる外傷・障害と理学療法．陶山哲夫（監），赤坂清和（編）：スポーツ理学療法学—動作に基づく外傷・障害の理解と評価・治療の進め方，改訂第2版．メジカルビュー社，pp188-207，2018

9）二瓶伊浩，他：難治性グロインペインに対するアスレティックリハビリテーション．MB Orthop 2021；34：61-72