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書評
—上杉雅之(監修)長倉裕二,岩瀬弘明(編集)—「イラストでわかる義肢療法」/—上杉雅之(監修)長倉裕二,岩瀬弘明(編集)—「イラストでわかる装具療法」
著者: 吉尾雅春1
所属機関: 1千里リハビリテーション病院
ページ範囲:P.345 - P.345
文献購入ページに移動 「義肢装具療法」として企画されたそうですが,ボリュームが多くなり「義肢療法」と「装具療法」とに分冊されたそうです.確かに,この2冊が1冊になると重々しいですし,初学者たちが文字離れしているこの時代にはそぐわないでしょう.義肢も装具も義肢装具士がかかわり作製されるので1冊にまとめられた書籍であってもおかしくはないのですが,義肢と装具とでは必要とする対象者はまったく違いますし,理学療法士のかかわり方は自ずと異なります.理学療法士の卒前教育に用いられてきたこの類の書籍は義肢と装具とが1つにまとめられており,本書はこれまでの概念を打ち破ったものとして評価できます.
実習生や新卒者は,装具のことをよく知らない傾向がありますし,装具の適応や装具を用いた運動療法の具体的な方法がほとんど教育されていないと感じます.大切なのはツールとしての装具をどのような対象者にどう使うかであり,それは理学療法士に委ねられているのです.『イラストでわかる装具療法』ではその説明が加わりました.画期的なことです.臨床ではもっと詳しく,もう少しかゆいところに手を伸ばして,という思いはありますが,教科書レベルとしてはこれでよいと思います.教員の立場にしても正直助かるのではないでしょうか.文章もコンパクトですし,多くのイラストが学生の目を引きそうです.
実習生や新卒者は,装具のことをよく知らない傾向がありますし,装具の適応や装具を用いた運動療法の具体的な方法がほとんど教育されていないと感じます.大切なのはツールとしての装具をどのような対象者にどう使うかであり,それは理学療法士に委ねられているのです.『イラストでわかる装具療法』ではその説明が加わりました.画期的なことです.臨床ではもっと詳しく,もう少しかゆいところに手を伸ばして,という思いはありますが,教科書レベルとしてはこれでよいと思います.教員の立場にしても正直助かるのではないでしょうか.文章もコンパクトですし,多くのイラストが学生の目を引きそうです.
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